「母国語方式を試してみたいけど、具体的にどうやるの?」
この記事では、母国語方式がいいと聞いても実際にどうすればいいの?という疑問にもお答えしています。
おうち英語で取り入れる母国語方式は、英語で英語を身に付けることがキーになります。
実は日本で手に入るおうち英語教材はほとんどのものが、オールイングリッシュや母国語方式を採用しているんです。
そのため、英語が苦手な保護者の方でも気軽に母国語方式を取り入れてあげることができるようになっています。
おうち英語に母国語方式を取り入れる際に覚えておきたいメリットやデメリットから、実際に使える教材までリサーチしました。
母国語方式は私自身も言語を学ぶ時、また教える時にもいつも心がけていることです。
私の子供が言語を習得するときにも母国語方式だったと改めて感じています。
海外在住、語学教師の視点から解説していますので、母国語方式でおうち英語を始める際にご参考になさってくださいね。
母国語方式とは?
そもそも母国語方式って何?という方も少なくないと思います。
実は私も名称はつい最近知りました。が、この方式自体は言語教育の場ではとてもメジャーで私も普段から意識しているものでした。
「母国語方式」とは・・・一言でいうと、母国語を覚えるように外国語を習得すること。
勉強という形ではなく、母国語を身に付けるように自然と言語を身に付ける方法です。
おうち英語に母国語方式を取り入れるためには、教え方ではなく環境の整え方がカギになります。
母国語方式とは、赤ちゃんが母国語を身に付けるように外国語を身に付ける方式のことです。
言語を学ぶときの方法の1つですが、実際に母国語のように外国語を操れるようになるという面もあります。
メリット・デメリットの両方を詳しく見ていきましょう。
母国語方式のメリット
母国語方式のメリットはどんなものがあるのでしょうか。
この記事では英語を例に見ていきます。
- 英語を英語で理解できる
- 使える英語が身につく
1番は、英語を英語で理解できるということです。
例えば「red」と聞いて「赤」と日本語に翻訳するのではなく、赤色のイメージを頭に思い浮かべると言った具合です。
これは長文になっても同じで、会話中も英語を英語のまま理解することができるので頭の中で翻訳する時間が必要ありません。
そうするとストレスなく、母国語を話すのと同じ原理で自然に本当の意味で英語を話せるようになります。
日本の義務教育の英語では何年もかけて文法を中心に丁寧に学習します。でもその割には英語を実際に話せないと感じたり、英語を苦手に感じる人が多いですよね。
母国語方式で母国語を学ぶように身に付けるというのは、英語の実践的な言い回しを身に付けることができ、会話に強くなります。
使える英語が身につくということです。
実はこの「母国語方式」は外国語を操る人達の中ではかなり浸透しています。
私の周りでもバイリンガルやマルチリンガルと言われる2か国語以上を操る人たちは、「母国語方式」に沿って外国語を身に付けた人が多いです。
この学習方法がいかに有効的かわかりますね。
では反対に母国語方式のデメリットはなんでしょうか?
母国語方式のデメリット
母国語方式のデメリットは以下の2つです。
- 学校の英語の成績に直結しない
- 子どもが嫌がるリスク
日本の英語教育を受ける場合に妨げとなるのが、学校での英語の授業です。
母国語方式は正しい文法を学ぶわけではなく英語を自然に身につけます。そしてネイティブのように英会話がスムーズにできることを目指しています。
そのため、日本語ネイティブが日本語で間違えるような小さなミスは出てきてしまうかもしれません。
日本語ネイティブでも国語が苦手だったり文法を間違えることがありますよね。
「母国語方式を取り入れても、学校の英語の成績の良さと直結するわけではない」
これはデメリットと言えるでしょう。
また2つ目の大きな壁として「子どもが嫌がる」というリスクです。
これはもちろんお子さまの性格や年齢によって大きく左右されます。
始める年齢は早ければ早いほど本来の母国語のように自然に身に付けられるので良いと言われています。わかる言葉が増えてから突然英語だけで話されても混乱しますよね。
そこでお子さまの様子を見ながら楽しんで続けられる教材選びも大切です。
母国語方式は0歳から取り入れOK
母国語方式を取り入れるのは、早ければ早い方が良いとされています。
「母語(例えば日本語)を処理する能力がついてしまう1歳以前の方が、外国語(この場合は英語)の音の違いも学習し識別しやすい」
このような研究があります。
また、白百合女子大学教授の秦野悦子さんによると
”乳児は生まれた直後から微細な音に違いを聞き分けられ、世界中のどの言語にも適応できる音韻知覚能力あります。ところが、育ってくるうちに、母音は生後六ヵ月、子音は生後10ヵ月には、母語の音声のみを聞き分け可能となります。つまり、子どもは言葉を使い始める頃には、母語に存在しない音韻の違いは聞き分けられなくなるというのです。” とあります。(音韻体系発達と音声の発達|ふたば|母子健康協会)
これらのことから、母国語方式を取り入れるのに早すぎることがないのは明確です。
注意点|15歳までには始めた方が良い⁉
母国語方式を取り入れるのに遅すぎることはあるのでしょうか。
この答えを知るために大切になってくるキーワードは「臨界期仮説(りんかいきかせつ)」です。
「臨界期仮説」とは母語習得および外国語習得において、臨界期と呼ばれる一定の年齢に達すると言語習得が不可能になるとする仮説です。
簡単に言うと、「〇〇歳以降は母国語としての言語習得はできない」という説です。
しかし実際には言語習得には年齢以外の様々な要因が重なります。そのためこの研究の結果としての明確な年齢は、今も研究者の中で議論が続いています。
こういった研究によると、必ずしも〇〇歳を超えると母国語方式ができないといった確立した年齢制限はありません。
ただ、1つの例を見てみましょう。
音韻習得ではなく統語(文法)習得を調査したものに Patkwoski(1980)の研究がある。 彼は,Oyama(1976)の音韻習得研究に加え統語習得を検証する調査を行った。被験者は67 名のアメリカへの移住者を対象として,移住時年齢,滞在年数,そして母国での英語の学習経 験の3点に変数項目を絞って「英語らしさ」の度合いを調べた。移住した時の年齢が15歳で2 つのグループに分けて比べた結果,両者の間には有意な差があることが分かった。そこで,思 春期がおとずれる前にアメリカに渡った子供の方が,英語力が優れていたことから,L2A で は,年齢が15歳をピークに到達度に差が生じるとして,臨界期を15歳と結論づけた。
(引用:第二言語習得における臨界期仮説再考)
このことから実際に英語を母国語のように操れるようにするには、遅くても15歳までに母国語方式を1度は取り入れておくべきだと言えます。
母国語方式でのおうち英語のやり方
ここからは母国語方式をおうち英語に取り入れる際に覚えておきたいの3つのポイントを1つずつ見てみましょう。
- 教材を選ぶ
- とにかく聞き流しをする
- 子どもと一緒に楽しむ
の順に紹介しています。
1、英語教材を選ぶ|選び方
母国語方式を使った英語学習には、オールイングリッシュがおすすめです。
英語を英語で学ぶ上で日本語は必要がないからです。
特に年齢が低ければ低いほど、母国語の新しい単語を覚えるのと同じように英語の単語も身に付けることができます。
その時に「これは英語だな」「これは日本語だな」と最初は分かっていなくても大丈夫です。
自然にどの場面でその単語が使われているかがつかめてきます。
私の子供は日本語とポーランド語のバイリンガルですが、0才から両言語を耳にしていたので、最初は2か国語を混ぜて話していました。
しかし教えることなく、3才を過ぎてからどの単語がどの言語かが自然に身に付いているのがみえてきました。そして今では話し相手によって言語を使い分けています。
英語を身に付けるときは英語のみを耳にしたり目にすることで、この使い分けが本人にとっても明確になるのです。
2、とにかく聞き流しをする
基本的に、どの赤ちゃんも母国語を最初に学習するのは耳からですよね。
その際、理解をするのが1番の目的ではないはずです。赤ちゃんは最初は理解してなくても両親の母国語で話しかけられ続け、歌もたくさん耳にします。
母国語方式では、これと同じことを英語でも取り入れるだけです。
ママやパパから英語が聞けるのは理想ですが、英語が苦手でも環境を整えてあげることはできます。
例えば一番簡単な方法は聞き流しです。
YouTubeやCDを使い、とにかく聞き流しを生活に取り入れてあげます。
これも先ほどご紹介したようにオールイングリッシュのものを選ぶのがおすすめです。
英語ができなくても母国語方式や聞き流しはできますが、やはりママやパパと一緒にすることが母国語の身に付け方の理想です。
少しずつでもいいので、お子さまと一緒に英語を身に付けることができるとお互いに楽しく効果的に続けられます。
頻繁に聞き流しをすることによって、一緒に歌も覚えられるといいですね。
3、子どもと一緒に楽しむ
楽しむことが1番の近道です。
せっかくなら母国語方式を取り入れた英語学習も、お子さまと一緒に楽しく過ごす大切な時間にしたいですよね。
母国語方式は本当に自然に身に付けることが目的ですので、あくまでも日常生活の一部です。
ママやパパも、勉強と思うのではなくお子さまとの幸せな日常のひと時!
英語が苦手だと感じていても、
「What are you doing?(何をしているの?)」
「What is this?(これは何?)」
など簡単な英語でもいいので質問をし、お子さまのおうち英語学習に積極的に参加しましょう。
母国語方式に使える英語教材やアプリ
母国語方式におすすめの英語教材やアプリを5つ紹介します。
このサイトでも別の記事で詳しく解説しているものなので気になったものがあればそちらもご参照ください。
1、本格的に母国語方式を取り入れるならDWE(ディズニー英語システム)

料金 | 〜981,200円(会員価格) |
---|---|
教材内容 | おはなし・うた・知育玩具etc |
対象年齢 | 0~12歳 |
おすすめポイント:DWEは母国語方式を取り入れた教材です。教材がとにかくボリューミーで豊富。
向いている人:母国語方式を取り入れてしっかりとおうち英語を進めていきたい人。
フルセットで購入すると小中学生になるまで使えます。
母国語方式を取り入れ、長い間DWEの教材を使っていきたいならピッタリです。
DWEの教材を使ったことがあったり、無料資料請求・体験をしたことがあれば特におすすめです。
向いていない人:今はまだ色々な教材を試したい人。
先に無料サンプルを請求してみるといいかもしれませんね。
公式サイト:ディズニー英語システム
2、遊びながら母国語方式を取り入れるならトド英語アプリ

料金 | 1,400円/月(クーポン割引あり) |
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教材内容 | ゲームアプリ |
対象年齢 | 3~9歳 |
おすすめポイント:アプリなので気軽に始めることができる。
向いている人:アメリカのカリキュラムに沿って母国語方式を取り入れたい人。
向いていない人:オールイングリッシュがいい人。
設定で日本語→英語にしても全てが英語になるわけではないのでご注意を。
公式サイト:TODO – トド英語, トドさんすう
3、低価格を選ぶならミライコイングリッシュ

料金 | 58,600円 |
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教材内容 | DVD(全250以上のエピソード) |
対象年齢 | 0~8歳 |
おすすめポイント:オールイングリッシュでこの値段はかなり低価格といえるでしょう。
向いている人:母国語方式をしっかりと取り入れたいけど、あまり時間とお金はかけられない人
向いていない人:積極的にお子さまの英語教育に関わりたい人
公式サイト:ミライコイングリッシュ
4、コスパを考えるなら楽天ABCマウス

料金 | 1,067円/月~(割引コードあり) |
---|---|
教材内容 | 動画・ゲーム・アクティビティ (スマホ・タブレット・PC) |
対象年齢 | 3~11歳 |
おすすめポイント:お手頃な価格なのに学習カリキュラムは科学的に開発されたこだわりがあります。
公式サイトも「お子様が日本語を学ぶのと同じ自然な順序で、英語が身につくように設計されています。」と記載しています。
母国語方式を取り入れアクティビティが豊富でこの価格はコスパが最高!
向いている人:お子さまの学習状況を把握したい人。お手頃・お手軽に、でも教材にはこだわりたい人。
向いていない人:パソコン・タブレット・スマホをお子さまに触らせたくない人
公式サイト:ABCマウス
5、気楽に始めるならYouTube
料金 | 無料 |
---|---|
教材内容 | 動画・うた |
対象年齢 | 全年齢 |
おすすめポイント:なんといっても気楽に始められることです。
向いている人:自分で母国語方式を取り入れたい人。英語が得意な人。積極的に母国語方式を取り入れたい人。
英語教材のプラスαとしても
向いていない人:カリキュラムが欲しい人。
「とりあえずすぐ母国語方式を取り入れてみたい」
そんな方におすすめなのがYouTubeを利用することです。
YouTubeの一般的なサービスなら無料で今すぐに見ることができますね。
英語圏の子供たちが見ている動画を視聴することができるので、まさに母国語方式にはピッタリ!

更にYouTubeキッズなら子供の年齢に合わせて動画を制限してくれるので安心です。
また、少し大きくなったら自分で選べるのでYouTubeキッズを一緒に使うのもいいと思います。
・・ポイント・・
YouTubeを使って母国語方式を取り入れる場合は、英語で検索すると簡単です。
例えばキーワードだけでいいので「cars for kids」、「disney songs」など。
お子さまの興味に合わせた単語を入力してみてください。
例として、筆者の子供が0歳の頃からお気に入りのYouTubeチャンネルをいくつか紹介します。
それぞれお子さまに合ったものを見つけてあげましょう。
<赤ちゃんからおススメ:聞き長し>
英語の乳幼児向け音楽
赤ちゃんの頃から英語の音に耳を慣らすことができるので、英語のうたをかけてあげることはおすすめです。
歌詞も画面に出ますので、何度も聞いているうちにママやパパも一緒に歌えるようになるかも?!
・Cocomelon – Nursery Rhymes
・ Super Simple Songs – Kids Songs
<1歳半~>
・★ Kids Roma Show – YouTube
<3歳頃~>
・Curious George Official – YouTube
・Blippi – Educational Videos for Kids
・Vlad and Niki – YouTube
まとめ|おうち英語に母国語方式を取り入れてみよう
母国語方式は、赤ちゃんが母国語を学ぶように、自然に使える英語を身につけられる画期的な方法です。
- 母国語方式を取り入れるのに早すぎることはない
- 遅くても15歳までに1度は取り入れたい
- 子どもの英語学習に積極的に参加しよう
・母国語のように操れるようになる
・学校の英語の成績には直接結びつくわけではない
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私の子供には教材を使って英語教育をしていないのですが、YouTubeをみて自然に覚えた言葉をたくさん披露してくれます。
インプットの後にアウトプットまで何かに強制されることがなく自然にできているようです。
覚えて披露してくれた言葉を私も一緒に使って反応するようにしていますが、他に難しいことはしていません。
母国語のように覚え、母国語のように操れるようになる母国語方式。
ぜひおうち英語に取り入れてみてください。

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